ガングリオンは、治療を受けて一時的に小さくなったり、消えたりしても、再発しやすいという特徴があります。完全に再発を防ぐことは難しい場合もありますが、日常生活でいくつかの点に注意することで、再発のリスクを減らしたり、症状の悪化を防いだりすることが期待できます。まず、ガングリオンの発生には、関節や腱の使いすぎが関与していると考えられているため、手や指、足首といったガングリオンができやすい部位に、過度な負担をかけないように心がけることが大切です。長時間のパソコン作業やスマートフォンの操作、楽器の演奏、スポーツなどで同じ動作を繰り返す場合は、こまめに休憩を取り、手首や指のストレッチを行うようにしましょう。作業環境を見直し、手首に負担のかからない姿勢や道具の選び方を工夫することも有効です。例えば、キーボードの手前にリストレストを置いたり、マウスの形状を見直したりするのも良いでしょう。また、打撲や捻挫といった外傷が、ガングリオンの発生や再発のきっかけとなることもあるため、ケガをしないように注意することも重要です。スポーツをする際は、ウォーミングアップとクールダウンをしっかりと行い、必要であればサポーターなどで関節を保護しましょう。もし、ガングリオンができてしまった場合は、無理に押したり、潰そうとしたりしないことが大切です。前述の通り、自分で潰すと感染のリスクがあったり、再発しやすくなったりする可能性があります。痛みやしびれといった症状がある場合や、見た目が気になる場合は、医療機関を受診し、医師の指示に従いましょう。穿刺吸引などの治療を受けた後も、再発予防のために、しばらくの間は患部を安静に保ったり、圧迫固定を行ったりすることが推奨される場合があります。また、ガングリオンは体質的にできやすい人もいると言われています。完全に予防するのが難しい場合でも、日常生活で手足への負担を意識し、異常を感じたら早めに専門医に相談するという姿勢が、ガングリオンと上手に付き合っていくためには重要です。
ガングリオンの再発予防と日常生活の注意点