大人が発熱した後に体に発疹が現れた場合、様々な原因が考えられるため、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。では、どのような場合に受診すべきか、そして何科を受診すれば良いのか、その目安を知っておきましょう。まず、受診を検討すべき症状としては、高熱が続く(例えば、三十八度以上の熱が三日以上続く、あるいは解熱剤を使用してもなかなか下がらない)、発疹が広範囲に広がっている、あるいは急速に悪化している、発疹に強いかゆみや痛みを伴う、水ぶくれやびらん、紫斑(青あざのようなもの)が見られる、といった場合です。また、発熱や発疹以外に、激しい頭痛、嘔吐、下痢、関節痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、息苦しさ、咳、喉の痛み、意識が朦朧とする、手足のしびれや麻痺といった他の全身症状や神経症状を伴う場合も、注意が必要です。これらの症状は、単なる風邪や軽いウイルス感染症ではなく、より専門的な検査や治療が必要な疾患(例えば、麻疹、風疹、溶連菌感染症、薬疹、膠原病、あるいは新型コロナウイルス感染症など)のサインである可能性があります。受診する診療科としては、まず内科やかかりつけ医が第一の相談先となります。内科医は、全身の状態を把握し、問診や診察、血液検査などを行い、原因を特定するための初期評価を行います。そして、必要に応じて適切な専門科へ紹介してくれます。皮膚症状が特に顕著である場合や、診断が難しい皮膚疾患が疑われる場合は、皮膚科の受診が推奨されます。皮膚科医は、発疹の性状を専門的に評価し、必要であれば皮膚生検(皮膚の一部を採取して調べる検査)などを行います。もし、新型コロナウイルス感染症が強く疑われる場合(例えば、濃厚接触歴がある、周囲に感染者がいるなど)は、発熱外来や指定された医療機関に事前に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。いずれにしても、不安な症状があれば、早めに医療機関を受診し、医師の診断と指示に従うことが大切です。
大人の発熱後発疹受診の目安と何科へ?