水疱瘡ワクチンは、水疱瘡の発症を予防したり、かかっても症状を軽くしたりするのに非常に有効なワクチンです。日本では、2014年から定期接種の対象となり、生後12ヶ月から36ヶ月未満の子どもに2回接種が行われています。では、ワクチンを接種していれば、もう水疱瘡にかかることはないのでしょうか。そして、もしワクチン接種後に水疱瘡にかかった場合(ブレイクスルー感染)、その経過はどうなるのでしょうか。結論から言うと、水疱瘡ワクチンを接種していても、水疱瘡に感染し、発症することがあります。ただし、ワクチンを1回接種しただけでも、約80~85%の発症予防効果があり、2回接種すれば、さらに高い予防効果(90%以上)と、重症化予防効果が期待できるとされています。ワクチン接種後に水疱瘡にかかることを「ブレイクスルー水痘」または「ブレイクスルー感染」と呼びます。ブレイクスルー水痘の場合、ワクチンを接種していない人が水疱瘡にかかった場合に比べて、一般的に症状が軽く済むことが多いのが特徴です。具体的には、発熱がないか、あっても微熱程度で、発疹の数も少なく(通常50個以下)、水疱にならずに紅斑や丘疹だけで治まったり、かゆみも軽かったりすることが多いと言われています。また、全身状態も比較的良好で、回復も早い傾向があります。ただし、稀にワクチンを接種していても、典型的な水疱瘡と同様の症状が出ることもあります。ブレイクスルー水痘の感染力については、ワクチン未接種者の水疱瘡と同程度か、やや弱いと考えられていますが、発疹がある間は他の人にうつす可能性があるため、登園・登校の基準は、通常の水疱瘡と同様に「全ての発疹がかさぶたになるまで」となります。もし、水疱瘡ワクチンを接種した後に、水疱瘡のような発疹が出た場合は、自己判断せずに小児科を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。医師は、症状やワクチン接種歴などを考慮し、適切な診断とアドバイスをしてくれます。ワクチン接種は、重症化を防ぐための最も有効な手段であることを理解しておきましょう。