手足口病の症状がだいぶ落ち着いてきて、「治りかけ」の状態になった時、お風呂はいつから普段通りに入って良いのでしょうか。また、何か注意すべき点はあるのでしょうか。まず、手足口病の「治りかけ」の判断ですが、一般的には、新しい発疹が出なくなり、既存の発疹も乾燥してきたり、かさぶたになったりし始め、熱もなく、口の中の痛みも和らいで食欲も戻り、全身状態が良好になってきた頃を指します。この段階になれば、お風呂の入り方について、それほど神経質になる必要はなくなってきます。湯船に浸かることも、基本的には問題ありません。ただし、まだ皮膚が完全に元通りになっていない場合や、体力が完全に回復していない可能性も考慮し、いくつかの点に注意すると良いでしょう。まず、お湯の温度は、熱すぎずぬるすぎない、適温を心がけます。長湯は体力を消耗する可能性があるため、症状が完全に治まるまでは、短時間で済ませるのが無難です。体を洗う際も、まだ発疹の跡が残っていたり、皮膚が敏感になっていたりする可能性があるので、ゴシゴシと強くこすらず、優しく洗うようにしましょう。石鹸は低刺激性のものを選び、よく泡立てて使用します。入浴後は、皮膚を乾燥させないように、保湿剤を塗ってケアしてあげると良いでしょう。タオルの共用については、念のため、症状が完全に治まるまでは避けた方が安心です。手足口病のウイルスは、症状が治まった後も、しばらくの間、便の中に排出されることがあります。そのため、お風呂とは直接関係ありませんが、トイレの後やおむつ交換の後の手洗いは、引き続き徹底するようにしましょう。もし、治りかけの時期に、再び発疹が悪化したり、かゆみが強くなったり、あるいは他の症状（発熱など）が現れたりした場合は、自己判断せずに、再度小児科を受診し、医師の指示を仰ぐようにしてください。基本的には、子どもの機嫌が良く、元気に過ごせるようになれば、お風呂も普段通りに戻していって大丈夫ですが、焦らず、体調を見ながら徐々に慣らしていくことが大切です。