大人が発熱後に発疹を経験した場合、その原因疾患によって治療法は異なりますが、自宅で療養する際の基本的な注意点は共通している部分もあります。まず、医療機関を受診し、医師の診断を受けることが大前提です。原因が特定されれば、それに応じた治療が開始されます。例えば、細菌感染症(溶連菌感染症など)であれば抗菌薬(抗生物質)、ウイルス感染症(麻疹、風疹、水痘、あるいは新型コロナウイルス感染症など)であれば、特効薬がない場合は対症療法が中心となり、必要に応じて抗ウイルス薬が用いられることもあります。薬疹であれば、原因薬剤の中止と、症状に応じた抗ヒスタミン薬やステロイド薬などが処方されます。自宅療養中の注意点としては、まず安静と休養を心がけることです。発熱や発疹は体力を消耗します。無理をせず、十分な睡眠をとり、体を休ませましょう。次に、水分補給をこまめに行うことです。発熱によって体内の水分が失われやすくなるため、経口補水液やスポーツドリンク、湯冷まし、麦茶などを少量ずつ、頻繁に摂取し、脱水症状を防ぎましょう。食事は、消化の良い、栄養価の高いものを摂るように心がけます。食欲がない場合は、無理に食べる必要はありませんが、水分はしっかりと摂るようにしましょう。皮膚症状に対しては、医師の指示に従い、処方された塗り薬があれば適切に使用します。かゆみがある場合は、掻き壊さないように注意し、爪は短く切っておきましょう。患部を冷やすと、かゆみが和らぐことがあります。入浴は、熱がなければ問題ありませんが、長湯は避け、石鹸をよく泡立てて優しく洗い、皮膚を清潔に保ちましょう。感染症の場合は、他の人にうつさないための配慮も重要です。咳やくしゃみが出る場合はマスクを着用し、手洗いを徹底しましょう。タオルや食器の共用も避けた方が良いでしょう。そして、自宅療養中に症状が悪化したり、新たな症状(例えば、呼吸困難、激しい頭痛、意識障害など)が現れたりした場合は、速やかに医療機関に連絡し、指示を仰ぐようにしてください。
大人の発熱後発疹治療法と自宅療養の注意点