ズキズキ、ピリピリとした神経痛のような痛みが続くけれど、整形外科や内科で検査をしても、特に明らかな原因が見つからない…。そんな「原因不明の神経痛」に悩まされている方もいるかもしれません。このような場合、どこに相談すれば良いのか、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。まず、原因不明とされる神経痛の中には、通常の画像検査(レントゲンやCTなど)では捉えにくい、微細な神経の圧迫や炎症、あるいは機能的な異常が隠れている可能性があります。また、ストレスや心理的な要因が、痛みの感じ方や持続に影響を与えている「心因性疼痛」の要素が関わっていることも少なくありません。このような状況で頼りになるのが、やはり「ペインクリニック」です。ペインクリニックの医師は、痛みの診断と治療の専門家であり、原因がはっきりしない痛みに対しても、様々な角度からアプローチしてくれます。詳細な問診や神経学的診察を通じて、痛みの性質やパターンを分析し、考えられる原因を探ります。そして、診断的治療として神経ブロック注射を行うこともあります。これは、痛みの原因と疑われる神経に局所麻酔薬を注射し、痛みが軽減するかどうかを見ることで、診断の手がかりを得るとともに、治療効果も期待できる方法です。また、薬物療法においても、一般的な鎮痛薬だけでなく、神経障害性疼痛治療薬や抗うつ薬、抗不安薬など、痛みのメカニズムや心理状態に合わせた薬剤の選択を行ってくれます。さらに、ペインクリニックによっては、理学療法士や臨床心理士、鍼灸師など、多職種の専門家と連携し、運動療法や物理療法、カウンセリング、鍼灸治療といった集学的な治療を提供しているところもあります。もし、複数の医療機関を受診しても原因が分からず、痛みが改善しない場合は、一度ペインクリニックの受診を検討してみる価値はあるでしょう。ただし、ペインクリニックを受診する前に、他の重大な疾患(例えば、悪性腫瘍や感染症など)が見逃されていないかを、再度かかりつけ医や他の専門医に確認してもらうことも重要です。
原因不明の神経痛どこに相談すれば良い?