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適応障害の主な症状心と体のサイン
適応障害は、特定のストレス要因に対する反応として、心と体の両面に様々な症状が現れる状態です。どのようなサインに気づけば、適応障害の可能性を考えるべきなのでしょうか。主な症状を理解しておきましょう。まず、精神症状(情緒面の症状)としては、以下のようなものがあります。気分の落ち込み、憂うつ感、悲しみ、涙もろさ。不安感、緊張感、恐怖感、焦燥感(落ち着かない感じ)。イライラ感、怒りっぽさ、過敏さ。興味や関心の喪失、喜びを感じられない。集中力や思考力の低下、決断困難。無力感、絶望感、自己評価の低下。これらの精神症状は、うつ病と似ている部分もありますが、適応障害の場合は、ストレス要因が明確であり、そのストレス状況から離れると症状が軽減する傾向があるのが特徴です(ただし、常にそうとは限りません)。次に、身体症状としては、以下のようなものが見られることがあります。睡眠障害(寝つきが悪い、夜中に目が覚める、早朝に目が覚める、熟睡感がないなど)。食欲不振または過食、体重の変化。頭痛、肩こり、腰痛といった体の痛み。腹痛、下痢、便秘、吐き気といった消化器症状。動悸、息切れ、めまい、耳鳴り。倦怠感、疲労感、脱力感。手足のしびれや震え。これらの身体症状は、自律神経の乱れが関与していると考えられています。そして、行動面の症状(問題行動)としては、以下のようなものが現れることがあります。遅刻や欠勤、不登校、仕事や学業の能率低下。引きこもり、対人関係の回避。攻撃的な言動、暴飲暴食、過度の飲酒や喫煙。落ち着きがない、そわそわする。無謀な運転や行動。これらの症状は、個人差が大きく、全ての症状が現れるわけではありません。また、症状の組み合わせや程度も人によって異なります。重要なのは、特定のストレス要因の始まりと関連して、これらの心身の不調が現れ、それが日常生活や社会生活に支障をきたしているかどうかです。もし、思い当たる症状があれば、一人で抱え込まず、専門医に相談することが大切です。