手のひらに異常なほど多くの汗をかき、日常生活に支JRをきたしている…。それは「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」かもしれません。手掌多汗症は、手のひらから体温調節に必要な量以上の汗が、明らかな原因がないにもかかわらず過剰に分泌される状態で、精神的な緊張やストレスによって症状が悪化することが多いと言われています。この症状に悩む方は、まずどの診療科を受診すれば良いのでしょうか。最初に相談すべき診療科としては、皮膚科が挙げられます。皮膚科医は、皮膚や汗腺の病気全般を専門としており、手掌多汗症の診断と治療において中心的な役割を担います。問診(いつから、どのような時に汗をかくか、汗の量、日常生活への支障度、家族歴など)や診察(手のひらの状態の確認など)を行い、手掌多汗症であるかどうか、またその重症度を評価します。治療法としては、まず外用薬(塩化アルミニウム溶液など)やイオントフォレーシス療法(水道水に微弱な電流を流して行う治療)といった保存的治療が試みられます。また、神経内科も選択肢の一つです。多汗症の原因が、甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患や、神経系の病気、あるいは薬剤の副作用など、全身的な疾患の一部として現れている可能性を調べる際に、神経内科的な視点からの評価が役立つことがあります。特に、手掌多汗症以外にも全身の多汗や、他の神経症状(震え、動悸、体重変化など)を伴う場合は、神経内科や内分泌内科の受診も検討されます。ペインクリニックも、多汗症の治療(特にボツリヌス毒素注射や神経ブロックなど)を行っている場合があります。かかりつけの内科医にまず相談し、症状に応じて適切な専門科を紹介してもらうという方法も良いでしょう。自己判断で悩まず、まずは専門医の診察を受けることが、症状改善への第一歩となります。
手掌多汗症かも?最初に相談すべき診療科